2018年2月18日（日）に取材
「アイヌ民族」という存在は、北海道の南に住む私でもあまり知らないことが多いと思います。北海道の歴史を見つめても「アイヌ民族」の存在は避けて通れないと感じます。今までどのようなことが行われて来たことも含めて、北海道の歴史を見つめて行かなければいかないだろうと、「アイヌ民族」の取材を行い始めました。昨年は、新ひだか町のイチャルパ、シャクシャイン法要祭と、アイヌ民族のカムイノミを拝見しました。今回は、勉強ということも兼ねて、「文化祭」の中にも何かが見えるのではと感じつつ、足を運びました。
平取町の「シシリムカ文化祭」が行われるというので昨年少しだけ拝見して、今回からは、よく見せてもらうことにしました。
会場にある展示物
昨年もよく見ましたが、このアイヌ文様の刺繍に心奪われました。このような文様を手間暇かけて完成させているのは凄いと感じました。
各地にあるアイヌ民族関連の施設で見るのですが、各地の特徴というのを感じられます。個人的にこの平取町という町にちょっとだけ関わりが出来て、この土地の刺繍の特徴というのに好感でした。作品を拝見しても、苦労を重ねた作品ばかりです。この平取の刺繍のシンプルさが好きになりました。
開会式から子供の部のウポポ・踊り
開会式から始まり、子供のウポポ・踊りが行われました。
開会式
子供の部のウポポ（座り歌）、アイヌ古式舞踊の披露がされました。
クリムセ（弓の舞）
チャピア（雨燕の舞）
エムシリムセ（剣の舞）
これからの文化を守る世代のアイヌ古式舞踊は、微笑ましく見られました。
口承文芸「ユカラ、カムイユカラ」
アイヌ民族は文字を持たない民族で、全てクチからクチ口伝によるものです。この「ユカラ、カムイユカラ」は、アイヌ民族の道徳的な事柄や神々の伝説は、囲炉裏で語られていたようです。
春から、毎週土曜日の午後から行われた「ユカラと語り部」というイベントで披露されていました。この「ユカラと語り部」にも数回参加させてもらいましたが、アイヌ民族の事柄を身体で感じることのできるイベントです。チセという大きな住居に、入り囲炉裏を囲み、語り部が毎回替わり、この「ユカラ」を語るというシンプルなイベントですが、アイヌ文化を大きく感じられました。
このシシリムカアイヌ文化祭でも、このユカラが語られました。
ユカラ、カムイユカラを語る
ユカラ、カムイユカラを語る
大人のアイヌ古式舞踊披露
地元・平取アイヌ文化保存会による、古式舞踊です。いくつか行われた古式舞踊の中でも、このエムシリムセ（剣の舞）がいつも目に付きます。昨年よりいろいろな場所で、このエムシリムセ（剣の舞）を拝見していて、安定した踊りだなと関心しております。
エムシリムセ（剣の舞）
会場内での撮影は、少々難しいので松前神楽のようには、まだ写せないと感じております。
特別口演「キツネの神が自叙した神謡」
この口演も興味よく聞くことができました。アイヌ語もまだよくわかりませんが、身体で聞いていても何処か温か味が伝わる口演でした。
まとめ
写真はここまでですが、白糠アイヌ文化保存会による古式舞踊が披露されたり、平取アイヌ協会報告などもあり、アイヌ文化を知る上で、興味深いイベントなのです。
勉強不足ですが、北海道の歴史を知る上では「アイヌ民族」を知らずして語れないことも感じて、平取町でいろいろなイベントを拝見してアイヌ民族の文化に深く興味を感じております。
伊能忠敬、松浦武四郎が、アイヌ語を聞き記した記録を見ても、時の日本人は好奇心を大いに持ちアイヌ民族と接していると考えられます。アイヌ民族の協力なしでは、蝦夷地の地図の完成も無かったようです。北海道に住む者として、少しだけでも触れてほしいと感じております。今後も、松前神楽などの郷土芸能、アイヌ民族に関しての記録をしていこうと思います。
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