イベント関連 渡島地方の松前神楽

【北海道の神楽】福島町・千軒そばの花鑑賞会(平成29年)

2017年8月27日(日)に取材しました。

毎年このイベントで行われる松前神楽を楽しみしており、今回は行けるのだろうかと感じつつなんとか行けました。
そばの花が咲き乱れる中、松前神楽が奏上されるのはここだけです。非常に幻想的で、魅力的なイベントであると思われます。

平成29年 福島町 千軒そばの花鑑賞会 くす玉

入場料一人1,000円を支払い、入るとジャガイモ掘りが体験できるのと、ジャガイモの塩煮と塩辛が食べ放題といつものサービスで来場者に振る舞われます。ちょっとしたセレモニーが披露されました。来年に伊能忠敬銅像が建てられるということと、「北海道」命名150年の年になるのと祝いを表したくす玉が披露されました。

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何故、福島町で伊能忠敬銅像なのか?

ネットで少々調べて見ると、

伊能は1800(寛政12)年、幕命により江戸―道東間を測量した。6月11日(新暦)江戸を出発し、奥州街道を北上。7月10日に福島町吉岡に上陸した。翌日から測量を開始し、箱館へ向かった後、渡島半島を北上。胆振、釧路と海岸線に沿って歩いて調査し、根室管内別海町に到達した。その後、同じ経路を測量して戻り、吉岡峠(白神山道)、松前弁天を最後に蝦夷地測量を終え、同年12月7日に江戸に帰還したとされる。移動距離は3200キロに上った。
吉岡が蝦夷地測量の開始地点とした根拠として、伊能が記した「伊能忠敬測量日記」に吉岡上陸が記載されている。長男に宛てた書簡には、吉岡の川岸に着船して一泊したことや、知内川前後で測量したことがつづられている。日記も書状も国宝に指定されている貴重な資料で、吉岡上陸説が有力となっている。

函館新聞より引用

とあり、伊能忠敬は福島町吉岡から測量を行っていると判明しました。その繋がりもあり、来年には伊能忠敬の銅像を建てるということです。歴史的にもそのような事実があり、北海道での測量開始の街として、これからもアピールしていくようです。

追伸:この記事は昨年のものです。伊能忠敬銅像は、2018年4月27日の式典で公開されております。

そばの花鑑賞会での松前神楽

さて松前神楽奏上は、全部で五座行われました。福田舞、二羽散米舞、山神舞、八乙女舞、十二の手獅子舞・五方です。

福田舞(ふくだまい)、跡祓舞(あとはらいまい)とも云います。跡祓舞(あとはらいまい)は、宵宮祭で獅子舞を行わない神社で、一番最後に行うことから跡祓(あとはらい)とも云います。四方の神々を拝し、祓い清めて干ばつ、暴水、火難の災いを除き、五穀豊穣を祈願する舞いです。
平成29年 福島町 千軒そばの花鑑賞会 松前神楽 福田舞
福田舞(ふくだまい)

二羽散米舞(にわさごまい)、庭散米とも書き、鳥名子舞(とりなごまい)とも云います。鶏は天の岩戸開きに暗黒の世より光明の時を告げ、世の始まりに地を踏み固めた瑞鳥であるとされています。雌雄二羽の鳥形の冠を頭に冠し、羽根には雄は瑞雲つまり天を表し、雌は海の波を形どり地を表して、雌雄親しみ和合して、世の中が平和である様を表し、神の恵みの米をまき散らし、千五百秋の瑞穂の国の五穀豊穣を祝う舞いです。
平成29年 福島町 千軒そばの花鑑賞会 松前神楽 二羽散米舞
二羽散米舞(にわさごまい)

山神(さんじん)舞は、奥山の榊葉を持ち山神を表し、海鳥のしぐさを真似て山神にご覧になってもらい、おなぐさめ申し上げるというものです。
平成29年 福島町 千軒そばの花鑑賞会 松前神楽 山神舞
山神(さんじん)舞

大勢のカメラマンがこのイベントでお目当てなのが、この「八乙女舞(やおとめまい)」です。優雅に、この一面の花畑での舞いはここでしか見られません。
八乙女舞(やおとめまい)は、女性二人が白衣、 緋袴、 千早を着し、 扇を持って舞います。 この舞は後代にいたって創造されたものと考えられます。
平成29年 福島町 千軒そばの花鑑賞会 松前神楽 八乙女舞
八乙女舞(やおとめまい)

最後に行われる神楽舞は、十二の手獅子舞・五方(じゅうにのてししまい・ごほう)です。
十二の手獅子舞・五方(じゅうにのてししまい・ごほう)十二回手が変わるというので、十二の手獅子舞と云われています。一年十二ヶ月を形どり、獅子幕も十二反使用するを本格とするのであると云われています。五方とは、東西南北と正中(真ん中)を祓い固め蝦夷鎮定、国土安穏を祈る様を表しています。

平成29年 福島町 千軒そばの花鑑賞会 松前神楽 十二の手獅子舞・五方
十二の手獅子舞・五方(じゅうにのてししまい・ごほう)

まとめ

いつもながらここの神楽舞は、見ていても安心のできる神楽舞です。
松前神楽連合保存会に所属しているのは、4つの保存会からなっております。函館、松前、小樽とその周辺にある保存会が集合した組織ですが、残りの一つは福島町のみです。福島町内には保存会は一つしかないので、町内の兼務社(福島大神宮を本社として福島町内の各神社)で行われる神楽舞は、福島町松前神楽保存会ということになります。保存会のことを知ると、その神楽の姿勢を知るだけでも面白く神楽を見ることができると感じます。

動画でもお楽しみできるようにと、同時に撮影しており、Youtubeにて公開しております。
こちらで公開しておりますので、参照してみてください。雰囲気だけも味わって見てください。

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