伝統行事・神事 木古内町 佐女川神社・寒中みそぎ祭

【木古内町の祭り】佐女川神社・寒中みそぎ祭 参籠報告祭(平成31年)

2019年1月13日に取材しました。

毎年の小正月が近づくと行われるのが、寒中みそぎ祭です。
通例の取材になりつつ、十数年ほどの取材を重ねて参りました。この祭りの流れを感じるにも、やはり数年は通わなければわからないことだらけです。毎年勉強させてもらいつつ、本当に長く見させてもらっております。

この祭りも全国的に有名になってきており、テレビや報道の取材が毎年のように来ております。
平成最後の寒中みそぎ祭の初日を取材いたしました。

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参籠報告祭

この神事から3日間、拝殿に籠り、2日間身を清めて、津軽海峡の海に入り御神体を清める神事が行われます。
全てはここから始まります。

参籠報告祭前の風景です。なごやかな風景はこの辺りまでですかね。参籠報告祭が終わると、荒業をこなして行かなければなりません。

木古内町 佐女川神社 寒中みそぎ祭 参籠報告祭 佐女川神社拝殿

木古内町 佐女川神社 寒中みそぎ祭 参籠報告祭 佐女川神社拝殿 行修者

気温は、マイナス3度くらいです。積雪も少ない方かもしれません。

木古内町 佐女川神社 寒中みそぎ祭 参籠報告祭 温度計

神社役員さんも集まり、参籠報告祭が始まります。

木古内町 佐女川神社 寒中みそぎ祭 参籠報告祭 佐女川神社拝殿

宮司さんも新しい行修者さんに声をかけているのも、毎年の光景です。

木古内町 佐女川神社 寒中みそぎ祭 参籠報告祭 佐女川神社拝殿 宮司 行修者

参籠報告祭は、特に目立った祭事ではなく、これから安全に行修者が15日まで行を行う祈願祭のような感じです。
祭式も祓詞(はらいことば)、祝詞奏上(のりとそうじょう)、玉串奉奠(たまぐしほうてん)が行われます。

木古内町 佐女川神社 寒中みそぎ祭 参籠報告祭 佐女川神社拝殿 お祓
御祓を受ける行修者

木古内町 佐女川神社 寒中みそぎ祭 参籠報告祭 佐女川神社拝殿 行修者 玉串
行修者・玉串奉奠

初めての水垢離準備

参籠報告祭が終了すると、行修者が初めて水垢離(みずごり)を始めます。行修者はこの時から3日間の水垢離、海水沐浴の荒業をこなして行きます。
まずは、水垢離の正装に着替えます。

木古内町 佐女川神社 寒中みそぎ祭 参籠報告祭 佐女川神社拝殿 行修者 水垢離準備

木古内町 佐女川神社 寒中みそぎ祭 参籠報告祭 佐女川神社拝殿 水垢離準備

少々、行修者にも緊張感が伝わります。

初日初めての水垢離

正装し、拝殿から出てきて整列します。記念撮影を行い、行修者は水垢離場へ降りて行きます。
向かって右から、別当、稲荷、山の神、弁財天と並んでおります。行修者は、最初の1年目は「弁財天」、2年目は「山の神」、3年目「稲荷」、4年目「別当」と4年間行修者を勤めます。別当は、権限が強く、他の3人を引っ張っていくこともします。

木古内町 佐女川神社 寒中みそぎ祭 参籠報告祭 佐女川神社拝殿 正装

みそぎの太鼓のなる中、水垢離場へゆっくりと階段を降りて行きます。最初に水垢離を受けているのは「別当」です。(下記の写真)

木古内町 佐女川神社 寒中みそぎ祭 参籠報告祭 水垢離
水垢離を受ける別当

木古内町 佐女川神社 寒中みそぎ祭 参籠報告祭 水垢離
水垢離を受ける山の神

木古内町 佐女川神社 寒中みそぎ祭 参籠報告祭 水垢離
水垢離を受ける稲荷

木古内町 佐女川神社 寒中みそぎ祭 参籠報告祭 水垢離
水垢離を受ける弁財天

4人一通り水垢離すると、拝殿へ向かいます。拝殿の扉は閉まっていれば拝殿に入れないので、また階段を降りて水垢離場へ向かいます。
通常これを3回行います。

初回のみ正装姿で披露され、だいたい次回は1時間くらい後に水垢離が行われます。2回目以降は、パンツを履いての水垢離です。
だいたい初回で観覧客は帰って行きますが、こちらは水垢離風景を数回(だいたい夜中まで)見てから帰るようにしております。

2回目以降の水垢離風景を動画でご覧ください。

参籠報告祭 まとめ

1月15日の海水沐浴は、小正月の日です。昔の日程は17日も海水沐浴を行ったということを聞いたことがあります。
昔はこの祭りの期間が長かったようです。

とにかく、この荒業を行い、15日の海水沐浴では御神体を海で清めてまで、神社に籠り、水垢離を行って行きます。正直この祭りは、見ている方が寒いようにも感じます。いらっしゃる方は、完全防備の上、いらっしゃってください。

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