2017年5月19日(金)に取材
ダイドードリンコ「日本の祭り」のお手伝いをさせてもらいました。初めて訪問する山形県長井市に行き、取材をすることになりました。
山形県長井市で行われている「黒獅子(くろしし)」の取材です。初めて山形県に行くことが出来ました。
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北海道から山形県長井市までは遠く、鉄路で行くことにしました。経費から見てもフェリー使用し、高速道路を使用しても距離が500㎞以上の道のりになりますので、鉄路にて行くことにしました。朝7時過ぎの新幹線で、福島まで行き、山形新幹線に乗り換えて、赤湯という駅から、山形鉄道フラワー長井線に乗り、長井市まで行きました。
黒獅子とは
とにかく初めて行く所ですから、下調べが必要だと思い、調べました。
長井の黒獅子は黒く、目玉が丸く飛び出ており、眉が目玉の後方に位置しています。前後に面長、漆黒の獅子頭は「蛇頭」と呼ばれるこの地域特有のものです。その獅子頭に波頭を表した大幕をつけ多人数の舞手が入る獅子は「むかで獅子」とも呼ばれ、躍動的で力強い迫力があります。
この獅子舞は安産や火伏せ、厄除け、子供の成長等を祈願する伝統神事として市内約40の神社に伝わっており、各神社の例祭日には警護に先導された黒獅子が各地区の氏子一軒一軒をねり歩き、払い清めます。
「長井市観光ポータルサイト」より引用
各神社で、この黒獅子が行われている様で、市内だけでも約40数社の黒獅子があるということです。
市内の人に黒獅子について伺うと、相当にこの黒獅子を市民の皆様は楽しみにしている様です。神社で行う黒獅子もそうだけど、この一堂に見られるこの「ながい黒獅子まつり」も楽しみだということになります。地元の黒獅子や他の黒獅子も見られるということもあるようで、市民の楽しみとなっております。
黒獅子の歴史
伝承によると、「宮村昔ばなし(宮の總宮神社伝)」に軍士ヲシテ獅子ヲマワシムとあり、今から約千年程前、源頼義が前九年の役(1051年~1062年)の戦勝祝いと併せ、宮・總宮神社(現在)の社殿を再建した時、軍士たちに獅子舞をさせたのが始まりといわれています。この獅子舞は野川上流の三淵に身を投じた「卯の花姫」が竜神となり、總宮神社の例大祭に招かれ、野川の流れを下る姿であると言われています。
[ 卯の花姫の伝説 ]
野川の上流に秘境、野川渓谷・三淵(みふち)があり、この三淵には卯の花姫の悲恋伝説があります。
平安時代、東北地方を治めていた安倍氏には、卯の花姫と呼ばれる美しい息女がいました。姫は敵の武将に恋をしてしまい、ある戦でこの武将の策略にはまり、味方の軍法を教えてしまいます。これが原因で戦に敗れ、父を戦死に追い込んでしまいました。姫は、父を殺したのは自分であると嘆き、悲しみに打ちひしがれました。
敵の軍勢に追われた姫は三淵まで逃げ込んできましたが、もはやこれまでと三淵に身をなげてしまいます。すると姫の沈んだ辺りから大きな竜が現れ、上流に泳いでいくのが見えたそうです。その三淵の地には竜神を祀る三淵神社が建てられ、長井の里の宮(總宮神社)の奥の院としました。毎年、「長井の里の宮(總宮神社)の例大祭」には「卯の花姫」が招かれ、竜の姿(大蛇)になって野川を下り、雨を降らせるという言い伝えがあります。
「長井市観光ポータルサイト」より引用
總宮神社へ
總宮神社が起源ということで、一度、神社に参拝してきました。
宮司にもご挨拶申し上げ、夕方に黒獅子の練習があるので一度神社から離れることにしました。
黒獅子の写真はネットでも見ていたのですが、どういう動きなのか気になりました。何処かで昼間、練習していないかと、フラフラと自転車で周辺探索していると、笛と太鼓の音が聞こえてきました。誘われる様にその音の方向に足が進みます。小学校から聞こえてきておりました。
長井小学校での黒獅子練習
笛と太鼓に釣られてきたのは、長井市立長井小学校でした。黒獅子を持っていろいろと動いているのをが目に入り、外から覗いていました。どうにも撮影したく、同じく見守っている校長先生に許可をもらい、撮影させてもらいました。
獅子を先導する警固(けご)というのが、獅子を案内します。
龍を権現とした獅子を案内できるのは、氏子の中で最も力の強い者ということで、当時地元で開催された草相撲で最高位の大関になった人がその役目を担ったようです。警固を角力(すもう)と呼ぶ地区もありますので当時の名残だと思います。
笛は、古典調・六本調子の篠笛で奏でます。
小学生でも勇壮に行われて、迫力がありました。警固(けご)と獅子との掛け合いし、神社に獅子を戻すのが警固(けご)の仕事だそうです。
總宮神社での練習
夕方に練習と、獅子頭に幕を着けるというので再び、總宮神社に行き、歴代の獅子頭を拝見しました。
獅子頭の下にある箱には、金網を貼っております。獅子が暴れ出さぬ様にしているとかで、相当暴れ獅子なのかと思われます。
練習終了すると、後片付けを皆んなでします。もちろん、子供らも同様に行います。遊んでいる子は誰一人いません。それだけ、黒獅子は地域の楽しみであり、根がついた郷土芸能ですね。
皆様、明日の「黒獅子まつり」に向けて、お獅子さんを整えて諸々の確認にお集まりになり、直会をしておりました。
まとめ
初日から、ハードに動き回り、移動手段は宿泊先で借りたレンタサイクルでした。これが一番小回りがききますね。
明日は、宿泊先の真ん前を会場にした、「ながい黒獅子まつり」が開催されます。
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