今年も江差町の姥神大神宮渡御祭のスタートである。9日から取材に入る。
地味にこの日は、この祭りの重要な日であると感じて毎年訪れているのだ。
この日は各町内の山車(やま)が神社まで来て、魂入れをする日である。昼から山車(やま)が魂入れに来るものと思っていたが、午前中から来ていたようで、相変わらずスタートが遅れてしまう。
松寶丸という山車(やま)があるのだが、13台の山車(やま)の唯一の船の形をした山車(やま)で、北海道有形民俗文化財に指定される、貴重な山車(やま)なのだ。その山車(やま)だけは、神社まで行くことができないので、檜山神社まで行くことになっているようだ。初めて知ったので、同行することにした。
姥神大神宮拝殿内
檜山神社の境内に、松寶丸がある。たいていの山車(やま)には舵取りが付いていて、動かしながら左右に操ることができるのだが、松寶丸は、舵取りが付いていないのだ。かなりのアナログなのだ。数年前から出張して魂入れしているという訳なのだ。
松寶丸と魂入れの神事
魂入れの神事
昼から魂入れをやってくる山車(やま)を神社で待つ。今年は、テレビ局の取材が多く、初日から神社前がにぎやかである。以前にも行っていた、ダイドードリンコのひと言CMも行われていた。いつもお世話になっている人と共に、このCMに参加してきた。撮る方は慣れているが、撮られているのは慣れないものだ。
神社を目指す
本殿で行われる神事
上2枚 山車の前で行われる神事
御霊代奉遷祭
全ての山車(やま)に魂が入ると、山車(やま)は町内をまわる。
神社では、御霊代奉遷祭が行われる。宵宮祭と似ているようだが、この日は、山車(やま)の先頭を決める神事もあるのだ。山車(やま)の先頭は、御幣を紙の上で降り付いてきた紙1つを拾い、その紙に書いてある山車(やま)が今年の山車(やま)の先頭を務めることになるのだ。
御霊代奉遷祭に入り電灯が消され、ロウソクの光のみで御霊を神輿に移すのだ。この間にカメラマンは、フラッシュ撮影は中止となる。「オー」という声と共に、御霊を神輿に入れられる。何とも言えない神秘的な時間である。
上2枚 御霊代奉遷祭
今年の先頭になる山車を決める。その神社の宮司が、御幣を降り引っ付いた紙に山車(やま)の名前が書いており、最後まで付いている紙を1枚を今年の先山車となる。
今年の先山車は、愛宕町・神功山(じんこうやま)であった。
上2枚 先山車(さきやま)を決める
神楽奏上(伝承神楽)
神事が済むと、神楽が奉納される。
今回行われた神楽舞は、御幣舞(ごへいまい)、巫女舞(みこまい)、番楽(ばんがく)、獅子舞(ししまい)である。今回は、檜山の松前神楽なので説明は同じだと思われるが、舞いの説明にあてはまらないことも見られるので、今回は説明を付けないのでご了承願いたい。
御幣舞(ごへいまい)
巫女舞(みこまい)
番楽(ばんがく)
上2枚 獅子舞(ししまい)
明日はいよいよ渡御である。1年に1度、その氏神様が町の繁栄を見て歩く渡御祭である。観光客も多く見られる事だろう。いにしえ街道を山車(やま)が練り歩きます!
明日から泊まり込みで取材するつもりなので、少々更新は遅れるのでご了承願いたい。