渡島地方の松前神楽

北斗市・有川大神宮本祭 今年最後のお祭りでの松前神楽(平成19年)

今年道南最後の例祭になり、秋風を感じる季節になり有川大神宮例祭となれば、もう今年神楽は見れないかと思うと寂しい気持ちになる。今年も様々な神社にお世話になった。

松前神楽・鎮釜湯立式

通常の例祭が始まり、鎮釜湯立て式が行われた。次の例祭までの吉凶を占う神事である。特に何も祭主から言われない限りは、通常通りということだろうと思われる。何を見ているのかは、今後に記して行きたい。
 
鎮釜湯立式とは、鎮火祭という火を鎮める神事です。釜でお湯を焚きホムスビノ神とミズハノメノ神をお祭りし、火(霊)を祓い清め、釜に向かい神歌を奏で鎮釜・鎮火を行います。また、湯笹で四方を拝し祓い清め除災招福を修します。この笹湯は祓われて外症状を治し、飲んで内症状を良くすると言われております。また、作物・漁獲量の吉凶を占う神事であり、松前神楽三十三座の中に十二座入っている神事です。

平成19年 北斗市 有川大神宮本祭 松前神楽 鎮釜湯立式
鎮釜湯立て式

本日行われた松前神楽は、榊舞・二羽散米舞・三番叟・荒馬舞・神遊び舞・〆引き・獅子舞(五方舞・佐々良)が奏上されたが、荒馬舞は行われてなかったような気がする。荒馬舞が好きな私は、行われる所をリサーチしながら次の年の例祭時には行こうと心がけてるが、有川大神宮で奏上されるとは思わなかった。来年も奏上して欲しい。舞い手は、種田宮司さんの息子さん。数年前、山神を奏上したのを拝見したが、荒馬舞をするとは思わなかった。

荒馬舞(あらうままい)

荒馬舞(あらうままい)、松前遊(まつまえあそび)、正前遊舞(しょうぜんあそびまい)とも云います。城内神楽の神楽修行の際に、たまたま藩主の機嫌が悪く、これを直さんと考え馬が好きな藩主の為に、馬術の様子を即興的に創り演舞したところ大変喜び、機嫌を直したと云います。
 
平成19年 北斗市 有川大神宮本祭 松前神楽 荒馬舞
荒馬舞

〆引(しめひき)

今年の例祭回りも終了ということで、〆引きの写真である。
扇子は始めの時と途中に一度、扇子を宙に上げるタイミングをいつも狙っている。

注連祓舞(しめはらいまい)、〆引(しめひき)、七五三祓舞(しめはらいまい)とも云います。白扇を四方四隅中央を祓い、真剣を抜き天井に十文字の縄を張った注連縄を切り払い、悪魔退散、国土安穏、千秋万歳を祝して舞われる舞いです。

平成19年 北斗市 有川大神宮本祭 松前神楽 〆引
〆引き

まとめ

今年も無事に例祭の取材させてもらい、各神社にお世話になり感謝申し上げます。
今年は、御稜威舞(みいつまい)・獅子の上(獅子の鈴上げ)・四ヵ散米(しかさご)行列を見れたというのが大きかったです。道南は、各土地土地で風習が異なり調べると面白いので、これからも取材を重ねて行きたいです。例祭も終わり、これから「良き候・松前神楽」は各地で撮った写真と、風習・松前神楽豆知識を公開していきます。これからもよろしく。

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