渡島地方の松前神楽

北斗市茂辺地地区 矢不来天満宮渡御祭

昨夜の宵宮祭に引き続き、矢不来天満宮大祭の渡御祭を取材させてもらう。
このブログにも、前回の奴の化粧しているところを取材させてもらったが、あらためて取材させてもらった。まずは、衣装を付ける。衣装は、派手な着物と浴衣の重ね着して、華やかな衣装にして行われる。
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衣装を着る
その次は、化粧をする。数年前に松前町で行われた、奴振り大会が行われた時に見た奴(やっこ)にも化粧をする奴(やっこ)もあった。この周辺でも化粧はしていたと思われるが、段々省略されてきたようにも思われる。まだ、この地でちゃんとした伝統が行われているようである。
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だんだん、奴らしくなる
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大胆にヒゲを書き込む
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もみあげも書き込む
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矢不来天満宮は、茂別館の跡地にある神社である。茂別館は、1443(嘉吉3)年、津軽の管領・安東太郎盛李が南部義政に攻略され、領地を追われ、蝦夷地に渡った時、館を造ったことに始まりまる。1457(長禄元)年5月、コシャマインの乱の時、道南の10館は相次いで攻め落とされたが、この茂別館と上ノ国町・花沢館だけが館の強固さからのこったといわれている。土地の名前から、矢が届かない場所に館があったことから矢不来という地名がついたとか。
午前に御霊を神輿に移す神事が行われ、神輿が神社を出発する。まずは、矢不来地区に向けて、行列は移動する。
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神輿渡御
矢不来地区は、神社から少し離れた所にある地区である。神輿、行列のメンバーは、一時トラック・バスで移動する。
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まず最初は、この地区から奴行列・神輿渡御が行われる。
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猿田彦とお猿。
こちらの猿田彦も行進中は、猿田彦を横切ってはいけない風習があるらしい。一応、地元の責任者と思われる人から言われた。各地を訪れていて、そういう風習は姥神大神宮をはじめ、各地に見られた特色であったが、ちゃんと地元の人が守って来たのが見られる。茂辺地地区の人に、上手く伝わっているのだろうか?少し疑問を感じた。
お猿さんは、わがままの効くキャラクターらしく、何処の家に入ってイタズラしても文句言えないキャラらしい。
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矢不来地区の渡御が終わると、また行列一同は移動となる。神輿はトラックで、行列の人々はバスで、市の渡地区にある市の渡稲荷神社に向かう。
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市の渡稲荷神社に入る神輿
祭典終了後、奴振りが行われ、神輿が威勢よく神社前を数回回り、市の渡地区の人を喜ばせた。また茂辺地小学校までトラック・バスで移動する。そこから、稚児行列が入り、町中を練り歩く。
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稚児さんはここから行列に入る
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行列の先頭
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奴行列の後ろが神輿
奴行列は、間隔を空けて絶えず奴振りが行われる。何度も見れるので、行列を盛り上げる。
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時折、小雨が降りて来て、行列を急がせたが、何事もなく茂辺地住民センターまで着くことができた。
今日は茂辺地地区の外側を渡御した感じだった。明日も午前中渡御が行われ、内側を渡御するそうだ。


ここは、渡御祭の夜に「公開神楽」として茂辺地住民センターで披露される。3年前にも行われ、住民の方々も楽しみにしている行事になっているようだ。
披露された松前神楽は、榊舞・福田舞・鈴上げ・山神・神遊舞・翁舞・獅子舞+佐々良の7座行われた。
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榊舞
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福田舞
昨夜の宵宮祭同様の巫女さんが披露した鈴上げ。
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鈴上げ
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山神
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神遊舞
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翁舞
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獅子舞
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佐々良
おおいに盛り上がり、公開神楽は終了した。
住民センターでのステージで披露されたのだが、ステージだと若干雰囲気が出ないと思われる。地べたで回りを囲むようにしてもらえれば良いのでないかと思われた。
今夜は雨になりそうだ。

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