今年の北海道は、猛暑の連続でありまして、汗かきながら神楽巡りをしています。9月に入りながらも、暑さだけ変わらず、北海道はもはや涼しい所にあらずになってしまったようです。
今回取材させてもらったのは、札幌であります。檜山にある神楽が、札幌市内で行われているのは以外かもしれない。日本側に沿って北上し、伝達された「松前神楽」でありますが、檜山の松前神楽が内陸で行われています。
札幌村神社で行われていることを数年前から知っていましたが、檜山の松前神楽を知らなければと思いつつ、大まかに舞いの大筋を見なければ札幌までは行けないだろうと思っていました。そろそろ、見てみようと思って取材させてもらいました。
札幌村神社の由緒は、
明治32年創立(創立の際、札幌神社と名称を附けむとせるも官幣大社と同称なるを以て許可ならず、村を附せり、とある)。明治33年11月1日創祀、一村の氏神として崇敬する為、村民一同協議の上、明治34年9月出願同年許可される。明治34年石狩国札幌郡札幌村大字札幌村の地主、高木長四郎が、札幌村神社敷地として、畑地2反1畝22歩を寄附。祭神は現北海道神宮(旧官幣大社札幌神社)より、大國魂神、大己貴神、少彦名神の3神を奉斎し札幌村神社と称した。昭和9年4月1日、行政区割変更に依り札幌市に編入。札幌市北14条東14丁目23番地と変更。昭和46年11月札幌市の区画整理事業により、現在地札幌市東区北16条東14丁目40番地に奉遷す。旧社殿は昭和5年9月改増。昭和21年、宗教法人となる。昭和58年4月本務神社となる。(平成8年10月28日札幌市の住居表示制度により、札幌市東区北16条東14丁目3番1号に変更)。平成19年8月新社殿造営す。
※いつもながら北海道神社庁より引用
ちょうど今年は社務所落成ということでした。簡易舞台にも対応した新社務所であります。ここで、檜山の松前神楽が行われ、参拝者がどのような反応をするのか、非常に気になっていました。
札幌村神社
新社務所の舞台
札幌村神社の宮司は、江差の姥神大神宮に勤めていた神職でありまして、今は江差を離れ、札幌村神社の宮司としていらっしゃいます。
宵宮祭で行われたのは、正神楽(舞いは行われず、楽だけで奏でる)が行われた。檜山にいるように感じられました。江差の山車(やま)の祭り囃子が聞こえてきても不思議でない感じでありました。
行われた神楽舞いは、御幣舞(ごへいまい)、三番叟(さんばそう)、千歳(せんざい)、天王遊舞(てんのうあそびまい)、番楽(ばんがく)、獅子舞(ししまい)が行われました。
時間を間違いして、はじめの御幣舞(ごへいまい)があまり撮影できなかったが、2枚だけ撮影できました。
なんとか間に合った御幣舞(ごへいまい)
檜山の三番叟には、中合詞(ちゅうあいのことば)があります。松前方面の中合詞(ちゅうあいのことば)は、長く早口で、立て板に水のように口上し、また舞いに戻ります。短縮の為に省かれて、渡島方面では行われていません。
三番叟(さんばそう)
上2枚 千歳(せんざい)
天王遊舞(てんのうあそびまい)、通称「弓」と云いまして、いつも1人で行われていましたが、2人で行われるのが本当らしく、初めて見させてもらいました。
上3枚 天王遊舞(てんのうあそびまい) 下 弓を参拝者にプレゼント
獅子舞の前に行われる舞いで、全部の舞いをおさめますと言う意味で行われるそうです。
番楽(ばんがく)または、跡祓舞
上2枚 獅子舞(ししまい)
各舞いが終わると、「よーよー」という歓声が聞こえてきました。
後で掛け声をしていた方にお話を聞くと、江差の方がいらっしゃっていて、神楽終了時に「よーよー」と言っていたようです。福島の「ようそろう」と同様に、江差町ではこの掛け声が存在したようであります。
札幌でこのような濃度の濃い神楽舞が見られるのは、素晴らしいと思います。札幌在住の方も、毎年9月4.5日は、檜山の松前神楽が見られます。一度、ご覧下さい。
札幌で貴重な体験が出来ましたので、
よーよー