このブログで紹介しようか悩みましたが、今回の取材したのは、「神社」ではありません。
今回はお寺の取材です。
函館の日蓮宗のお寺で、中野ダム公園の近くにそのお寺・赤沼本山妙要寺があります。
とある本から、「函館・妙要寺のうしみつ参り」を知り、「うしみつ参り」というのは何だろうと、疑問でした。
丑三つ時に、お寺にお参りするのかな?と考えていました。これは、お寺に問い合わせようと思いつつ、数年が経ち、今月に入り或る時にふと「うしみつ参り」のことを思い出し、日程を調べてみると今日であった。これは、直ぐにお寺に聞きに行こうということで、お寺に直接飛び込みの取材をすることにしました。
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赤沼本山妙要寺で聞き込み
早速、お寺の門に垂れ幕が見られました。右から
うしみつ参り
「やはり今日で間違いない」と感じ、赤沼本山妙要寺の境内に入ることにしました。
赤沼本山妙要寺
お手伝いの信者さんに声をかけ、「うしみつ参り」のことを聞いてみました。
今晩から赤沼に向かい出発しますと、言われてしまいました。「本当に丑三つ時に、赤沼まで行くのかぁ」と思いつつ、行ってみようとも考えてしい、「誰でも参加できるのですか?」という質問をしていました。
誰でも参加は出来るとのことで、とりあえず、住職に挨拶をして、参加させてもらう旨を伝えました。
住職さんに会い、参加させてほしい旨を伝えると、快く承諾していただきました。住職は、身体上行くことは出来ないが、皆さん一緒に赤沼さんまで行ってくださいとおっしゃりました。
「うしみつ参り」とは?
「うしみつ参り」のチラシもあり、それをいただき見ると、
年に一度、深夜のお山詣で
はこだての紅灯を眼下に、しずかに、おごそかに、老いも若きも、随喜参加のうしみつ参りは、七の月の七の日の丑満時(6日の夜から、7日の夜明け前)にお山に詣り、赤沼のほとりで心願をこめれば、赤沼大龍神様が必ず聞き届けて下さるという言い伝えに基き、御開山さま以来、連綿として受け継がれています。おさそいあわせてご参加下さい。
と記してありました。
「うしみつ」とは、漢字で書くと「丑三つ時」と書きます。
「丑三つ時」は、何時?
日本には数字で表す時刻の他に、「延喜法(えんぎほう)」と呼ばれる時間の表示方法があり、丑三つ時はこの「延喜法」を使って表示する時間となります。「丑三つ時」は「丑の刻」を4等分した3番目の時刻、「午前2時から2時30分」となります。
うしみつ参り無事成就祈願法要
午後9時から、うしみつ参り無事成就祈願法要が行われました。ここに参加だけでもという人も多いのでしょう。これだけの人が赤沼まで一緒に行くのかと考えてしまします。信者さんは、毎年参加される方もいれば、見守るだけで法要のみの方様々でした。
この法要では、参加者全員に大きい数珠で身体をさすられ、安全を祈願していきます。
うしみつ参り無事成就祈願法要
さて夜の撮影なので、あまり撮影しようにも出来ないだろうと思っていて、今年はお参りに集中しようと考えました。
いざ、赤沼へ
午後11時過ぎに、山門前に参加者が16名程集まり、出発することになりました。行きは全員で一緒に歩いて進むということでした。
夜中の山道を「南無妙法蓮華経(なんみょうほうれんげきょう)」と参加者全員で唱えながら進み、時折休憩や、ダムの前で法要が行われたりと、約3時間かけて赤沼まで行くことにができました。
道南霊場とあり、修行の場所でもあるようであります。
少々早めに、午前2時前に到着しました。直ぐに法要が始まりました。初めて赤沼に来まして昼間の様子も見たことがないので、まさか丑三つ時に来るとは思いもしませんでした。何とも言えない静寂の中、経文が唱えられていき、信者さんが祈りを捧げます。
赤沼での法要 ロウソクの火
うしみつ参り
私もおさんごを本堂で作らせてもらい、何個作ってもいいとのことで家族分を作りました。投げ込んで、早く沈むと早く願い事が成就することのとです。遅いとそれなり時間がかかり、沈まないのは見ませんでしたが皆さんのおさんごを見ると一定の時間で沈んでおりました。
無事に沈むと願いが成就されるようであります。
法要が始まりその際に投げてみました。1個目は、少々時間がかかりその後沈み、残り2個は直ぐに沈みました。願いが無事に叶えばいいです。
しばし休憩しおおよそ1時間ほどの滞在時間で、あとは自由解散とのことでしたので、この場に一緒に来た御坊様の後について一気に下っていきました。1時間半くらいでふもとの妙要寺まで到着しました。時間を見ると午前5時になるような時間です。
「うしみつ参り」まとめ
山道に慣れないせいもあり、足はパンパンに痛く、無事に家に到着しました。
久々に「闇」を体験しました。あまり明るくない懐中電灯持参して、少々手間取りましたが、無事に取材終了です。デジタルカメラの限界を感じながらの撮影を行いました。何も知らない状況で、どのように執り行われるのかという好奇心でここまで来てしまいました。やはりこのような行事も参加してみなければ理解できないこともあると感じました。少々苦痛なロケですが、深夜の大人の遠足と言った感じで参加できました。参加者は年々減少傾向にあると聞きました。出来る限り、続けて行って欲しいと感じます。
さて、夕方までに体力回復させなければなりません。今晩この後、鹿部町の鹿部稲荷神社宵宮祭の取材に行こうと思います。