昨日の宵宮祭からまた取材させてもらう、松前町・熊野神社の夕祭である。
本祭も行われたが午前11時に行われて、夕祭は、午後6時からとなっている。鎮釜湯立式(ちんかまゆたてしき)を含めた数座の松前神楽が奉納された。
鎮釜湯立式とは、鎮火祭としてこの町内の火災が起きないように祈祷するのと、作物・漁獲量の吉凶を占う神事であり、松前神楽三十三座の中に十二座入っている神事である。
鎮釜湯立式(ちんかまゆたてしき)
鎮釜湯立式(ちんかまゆたてしき)
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今回奉納された神楽舞は、榊舞(さかきまい)、福田舞(ふくだまい)、三番叟(さんばそう)、山神(さんじん)、注連祓舞(しめはらいまい)、獅子舞・五方(ししまい・ごほう)の6座である。
弊帛舞(みてくらまい)、榊舞(さかきまい)、祝詞舞(のりとまい)ともいう。
その神社の宮司が朝夕玉垣内に参進して、神域を祓い清め、神拝して御幣を奉るという。神職の神明奉仕の姿を表した舞いである。函館と近郊の町で行われる際には、松前神楽奉納となる時、斎主(その神社の宮司)が最初に舞われる舞いである。
榊舞(さかきまい)
福田舞(ふくだまい)、跡祓舞(あとはらいまい)とも云う。跡祓舞(あとはらいまい)は、宵宮祭で獅子舞を行わない神社で、一番最後に行うことから跡祓(あとはらい)とも云う。四方の神々を拝し、祓い清めて干ばつ、暴水、火難の災いを除き、五穀豊穣を祈願する舞いである。
福田舞(ふくだまい)
三番叟(さんばそう)は、背が低く、顔が黒く、精力絶倫にして健康長寿、正道徳行の翁が、才智多い子孫に恵まれ自身もまた長寿であることを喜び舞う、家門の隆昌、子孫の繁栄を祝福した舞いである。
三番叟(さんばそう)
注連祓舞(しめはらいまい)、〆引(しめひき)、七五三祓舞(しめはらいまい)ともいう。白扇を四方四隅中央を祓い、真剣を抜き天井に十文字の縄を張った注連縄を切り払い、悪魔退散、国土安穏、千秋万歳を祝して舞う。
注連祓舞(しめはらいまい)
十二回手が変わるので、十二の手獅子舞と言われる云われている。1年十二ヶ月を形どり、獅子幕も十二反使用するを本格とするのである。
五方とは、東西南北と正中(真ん中)を祓い固め蝦夷鎮定、国土安穏を祈る様を表している。
十二の手獅子舞・五方(じゅうにのてししまい・ごほう)
さすがに、続く門払い神楽の撮影は堪える。今回は、フラッシュはほとんど使用せず撮影してみた。注連祓舞は、ノンストロボでは決まらなかったので、やり方を考えなければならない。
明日は、また福島町・月崎神社を取材する。