松前神楽が1演目(座)終わると、
よーそろー
と見ている人が声をかける。4つのブロックがある松前神楽保存会でも、この掛け声を聞けるのは、福島町だけである。
「ようそろう」とは?
福島町で松前神楽を見る時のマナーで、神楽が一座ごと終わると、
「ようそろう!」
と声がかかります。
ようそろとは、松前藩主が松前神楽を見て、「よくできてそうろう」とおっしゃったことから、「良き候」になり「よーそろー」ということを常盤宮司から聞いた。
別の意味で、ようそろとは航海用語で、船を直進させることを意味する操舵号令である。これに転じて、旧日本海軍および海上自衛隊では『了解』『問題なし』の意味で使用されていると聞いたことがる。
北海道の南部地方、南は函館、北は小樽までの中で、様々な神社で取材させてもらったが、神楽が終わった時の掛け声があるのは、北海道福島町だけなのである。ここだけの風習なのか、又は違う掛け声があるのかと様々な人に聞いてみてもそのような風習はないようだ。せっかく舞い手が奉納した神楽舞をただ見て、拍手だけではなんとも味気ないと感じつつ、北海道福島町で神楽を見ると思いっきり「よーそろー」と声を掛けてしまう。
奉納した舞い手・楽人に対して、労いの言葉として「よーそろー」という風習は、いいと思い福島町以外で松前神楽を見ていい神楽を見ると、思わず「よーそろー」と声を掛けてしまいたくなる。全く、神楽バカになってしまったようだ。
福島大神宮例祭 獅子舞
【補足】
福島から伝承された地域では、昔言っていたことがあったと聞いております。なかなか根付くのが難しいのですが、廃れたことを聞いてしまうと少々悲しいですね。
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