夏らしくない天候にはなっているが、暦はもう8月になって、江差の姥神大神宮渡御祭のシーズンを感じる季節になってきた。
今年は、連日曇天か雨、時々晴れのち曇天か雨という天気が多く、どうにもしっくりこない。一般的に観光的にも「江差の祭り」というと、「姥神大神宮渡御祭」であり、本来のお祭りは、「宵宮祭」「本祭」がその神社の大切なお祭りということである。「宵宮祭」とは、神様をお迎えするお祭りであり、「本祭」はその地に神様をお迎えした日が「本祭」の日であるので、一年で大切な日であると聞いたことがある。
ここでは、渡御祭は別に行われていて、毎年、8月の9.10.11日である。
宵宮祭を迎える
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昨年から姥神大神宮宵宮祭から取材しているが、地元の人は知らない人が多い。集まる人も毎年同じ人であり、一般参詣者は少ない。どの神社にも言えることだが、神楽もの存在も知らない人が多いのだ。これは寂しいことである。
江差の神楽についてはよくわからなかったが、最近、文献と江差町史から、松前神楽の流れをくむ神楽だなと思われてきた。舞い方を見ていても、どうにも似ている点が多く、誰もハッキリとしたことは言えなかったようだ。ただ、どういう経路で変化したかは謎であり、まだまだ調べてみる必要はありそうである。
以前は、舞いの名称がわからないので舞の説明も付けず公開していたが、今回からはそれらしい舞いは松前神楽の名前を使用し、付けて行こうと思う。
今回奉納された神楽は、榊舞(さかきまい)・巫女舞(みこまい)・福田舞(ふくだまい)・獅子舞(ししまい)である。
榊舞(さかきまい)
巫女舞(みこまい)
福田舞(ふくだまい)
獅子舞(五方)
獅子舞(五方)
檜山の神楽を取材し始めて気が付くことは、宵宮祭にしか神楽は行われないということであろう。楽人が揃えるかどうかの問題もあると思われるが、本祭で行われたということは聞いたことがない。知らない人にどう伝え、神社に足を運んでもらうかで、神楽の伝統や継承が上手く行くであろうから、考えて行かなければならないだろう。