2017年10月22日(日)に取材
七飯町・大沼国際セミナーハウス内で行われた、及川修写真展と同時に行われた松前神楽披露の様子です。
大沼国際セミナーハウスさんからの依頼を受けまして、展示させてもらいました。
写真は、おおよそ8年くらい遡り撮影した写真を公開しました。
今回は、4つのブロックある松前神楽保存会の「松前ブロック連合保存会」にスポットを当てて、展示を行います。松前町をはじめ、鹿部町、函館市、神恵内等と取材した松前神楽の世界を表現しました。全21枚ほどを出展しました。行っている人は、全て「松前ブロック」に所属している神楽会の人たちです。
最終日の10月22日(日)には、実際に松前神楽が披露され最後の日は、神楽、写真展のコラボ展示となりました。
及川修「松前神楽」写真展
期間:2017年10月1日(日)〜22日(日)まで
場所:大沼国際セミナーハウス
[toc]
松前神楽披露
今回行われた神楽舞は、幣帛舞、福田舞、二羽散米舞、翁舞、神遊舞、十二の手獅子舞・五方の六座が披露されました。
幣帛舞(みてくらまい)
幣帛舞(みてくらまい)、榊舞(さかきまい)、祝詞舞(のりとまい)とも云います。その神社の宮司が朝夕玉垣内に参進して、神域を祓い清め、神拝して御幣を奉るという、神職の神明奉仕の姿を表した舞いです。函館と近郊の町で行われる際には、松前神楽奉納となる時、斎主(その神社の宮司)が最初に舞われる舞いです。
福田舞(ふくだまい)
福田舞(ふくだまい)、跡祓舞(あとはらいまい)とも云います。跡祓舞(あとはらいまい)は、宵宮祭で獅子舞を行わない神社で、一番最後に行うことから跡祓(あとはらい)とも云います。四方の神々を拝し、祓い清めて干ばつ、暴水、火難の災いを除き、五穀豊穣を祈願する舞いです。
二羽散米舞(にわさごまい)
二羽散米舞(にわさごまい)、庭散米とも書き、鳥名子舞(とりなごまい)とも云います。鶏は天の岩戸開きに暗黒の世より光明の時を告げ、世の始まりに地を踏み固めた瑞鳥であるとされています。雌雄二羽の鳥形の冠を頭に冠し、羽根には雄は瑞雲つまり天を表し、雌は海の波を形どり地を表して、雌雄親しみ和合して、世の中が平和である様を表し、神の恵みの米をまき散らし、千五百秋の瑞穂の国の五穀豊穣を祝う舞いです。
翁舞(おきなまい)
翁舞(おきなまい)は、面白く背が高く心柔和な老翁が、額にしわがよっても身体堅固で幾星霜を経る間に、身分が高い位に登った姿で、舞中に願意を言葉に表し、息災延命、立身出世を祝って舞う福禄寿の備わった最も目出度い舞いです。
神遊舞(かんあそびまい)
神遊舞(かんあそびまい)、天王遊舞(てんのうあそびまい)とも云います。二人の武人が弓矢を持ち、四方の悪魔を退散し、正しい心に返す意味の舞で、松前藩の威徳を内外に示し、蝦夷地鎮定、天下泰平を祈願した舞です。この舞は、松前藩主6代矩広(のりひろ)公の作品だと伝えられています。
十二の手獅子舞・五方(じゅうにのてししまい・ごほう)
十二の手獅子舞・五方(じゅうにのてししまい・ごほう)十二回手が変わるというので、十二の手獅子舞と云われています。一年十二ヶ月を形どり、獅子幕も十二反使用するを本格とするのであると云われています。五方とは、東西南北と正中(真ん中)を祓い固め蝦夷鎮定、国土安穏を祈る様を表しています。
大沼国際セミナーハウス 写真展と松前神楽披露・まとめ
写真展と神楽披露を企画された大沼国際セミナーハウスさんに感謝申し上げます。写真展にも足を運ばれた方も大勢いらっしゃいました。いままで「松前神楽」の写真展を行った中で一番の盛況となりました。長く取材し続けて本当に良かったと感じております。
隠れ松前神楽ファンとの交流もできました。以前はこのようなことはなかったのですが、本当に松前神楽を好きな人が会場まで足を運んでいただいたことが感謝です。本当にこのブログ、動画をご覧になっている人もいらっしゃるのだなと感じました。
松前神楽のみならず、様々な祭り風景なども広げて行こうと思いますので、今後もご指導ご鞭撻をいただければ幸いです。
国指定にはいつに指定されるかわかりませんが、その時が楽しみです。