北海道の祭り、郷土芸能・文化、風習、伝説などを巡礼日誌です。松前神楽の取材も継続していきます。

良き候北加伊道

【北海道の神楽】松前神楽小樽ブロック合同公演会その1(平成29年)

2017年11月18日(土)に取材

毎年ではありませんが、小樽ブロックでの松前神楽の合同公演会に行って来ました。今年は小樽市・龍宮神社拝殿で行われました。来年も小樽で4ブロックの合同公演が行われます。龍宮神社には初めて行きました。境内と幼稚園が一緒の場所にあります。小樽での神楽の取材もしばらく行なっていないので、また訪問してみたい場所です。

合同公演は、小樽ブロックだけで毎年行われている公開神楽です。毎年、各所に行う場所が異なりますが、毎年行われているというのは、素晴らしいと思います。

今回も動画での撮影も行いまして、記録も動画を紹介していこうと思います。2回に分けて掲載していきます。
 
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松前神楽・奏楽のみ

松前神楽三十三座あるうちの鎮釜湯立式十二座の中の三座が奏楽だけの演目(座)となります。
ちなみに「鎮釜湯立式」の解説です。

鎮釜湯立式とは、鎮火祭という火を鎮める神事です。釜でお湯を焚きホムスビノ神とミズハノメノ神をお祭りし、火(霊)を祓い清め、釜に向かい神歌を奏で鎮釜・鎮火を行います。また、湯笹で四方を拝し祓い清め除災招福を修します。この笹湯は祓われて外症状を治し、飲んで内症状を良くすると言われております。また、作物・漁獲量の吉凶を占う神事であり、松前神楽三十三座の中に十二座入っている神事です。

惣神拝(そうしんぱい)

神楽舞に入る前に、一番最初に行われる儀式ですが、祭式の中に入れられて行われていた松前神楽の一座として上がっております。
祭壇に向いて礼をするという儀礼です。

出演6団体代表者による「惣神拝(そうしんぱい)」です。

 

神楽始(かぐらそめ)・遊拍子(ゆびょうし)

楽奏のみの「神楽始(かぐらそめ)・遊拍子(ゆびょうし)」です。

神楽始(かぐらそめ)、神楽初とも書きます。松前神楽に入る前に行われる、楽(笛・太鼓・手拍子)と神歌を神前にて、これから松前神楽奏上することを知らせるプロローグのようなものです。

遊拍子(ゆびょうし)の解説がありません。鎮釜湯立式の中で行われる一座です。私が見た範囲では、函館風の神社で鎮釜湯立式を行うところでは聞くことができます。


 

松前神楽・舞楽

鎮釜湯立式十二座の残り、二十一座が舞楽となります。奏楽と舞いがある神楽です。
 

幣帛舞(みてくらまい)

小樽松前神楽保存会による「幣帛舞(みてぐらまい)」です。

幣帛舞(みてくらまい)、榊舞(さかきまい)、祝詞舞(のりとまい)とも云います。その神社の宮司が朝夕玉垣内に参進して、神域を祓い清め、神拝して御幣を奉るという、神職の神明奉仕の姿を表した舞いです。函館と近郊の町で行われる際には、松前神楽奉納となる時、斎主(その神社の宮司)が最初に舞われる舞いです。

特別公演・三条神楽「太平楽(たいへいらく)」

この舞は、松前神楽ではありません。
北前船交流から考えても、新潟県三条市で行われている三条神楽が北上してもおかしくないと見ております。江別の野幌神社で行われている野幌太々神楽や、北海道神宮でも行われている三条神楽と同じに見えます。

演目「太平楽(たいへいらく)」です。今年会場になった小樽市にある龍宮神社に伝わる神楽らしいです。後ほども大人の「太平楽」をご覧いただきます。

 

八乙女舞(やおとめまい)

この舞がここまで伝来していても不思議ではないと思いますが、松前神楽の調査の段階でこの舞いがここに残っていたということを聞いたことがなかったです。取り敢えず「記録」という立場から行われた舞いは、公開します。

小樽松前神楽保存会による、「八乙女舞(やおとめまい)」です。今年会場になった小樽市にある龍宮神社に伝わる神楽らしいです。


 

福田舞(ふくだまい)

鬼鹿松前神楽保存会による「福田舞(ふくだまい)」です。

福田舞(ふくだまい)、跡祓舞(あとはらいまい)とも云います。跡祓舞(あとはらいまい)は、宵宮祭で獅子舞を行わない神社で、一番最後に行うことから跡祓(あとはらい)とも云います。四方の神々を拝し、祓い清めて干ばつ、暴水、火難の災いを除き、五穀豊穣を祈願する舞いです。


 

鈴上舞(すずあげまい)

神恵内松前神楽保存会による「鈴上舞(すずあげまい)」です。

鈴上舞(すずあげまい)、神子舞(みこまい)、乙女舞(おとめまい)とも云います。天女の天降るさまを舞う神子(みこ)の祝福の舞いです。

二羽散米舞(にわさごまい)

寿都松前神楽保存会、後志松前神楽会による「二羽散米舞(にわさごまい)」です。

二羽散米舞(にわさごまい)、庭散米とも書き、鳥名子舞(とりなごまい)とも云います。鶏は天の岩戸開きに暗黒の世より光明の時を告げ、世の始まりに地を踏み固めた瑞鳥であるとされています。雌雄二羽の鳥形の冠を頭に冠し、羽根には雄は瑞雲つまり天を表し、雌は海の波を形どり地を表して、雌雄親しみ和合して、世の中が平和である様を表し、神の恵みの米をまき散らし、千五百秋の瑞穂の国の五穀豊穣を祝う舞いです。

兵法舞(へいほうまい)

後志松前神楽会による「兵法舞(へいほうまい)」です。

兵法舞(へいほうまい)は、松前藩の天下泰平を祈願する舞いで、最後に勝利した武人が、敵の武器であった長刀を取り歓喜して一人にて舞い祝います。北海道の歴史を表現した舞いです。

四箇散米舞(しかさごまい)

寿都松前神楽保存会、後志松前神楽会による「四箇散米舞(しかさごまい)」です。

四箇散米舞(しかさごまい)、三品舞、三種舞とも云います。この舞はお目出度い時、新鳥居や新社務所が建てた等のその神社で、お目出度い時に行われる舞いです。これは、南北海道だけの風習であるので、道南で見られるのは貴重であります。最初が、折敷の手(四角のマスのようなものを持つ)で、次は、弓、剣、太刀つ続き、最後は3人で太刀を組んで行われる舞いです。

千歳(せんざい)

後志松前神楽会による「千歳(せんざい)」です。

千歳(せんざい)は、百千歳の歳を重ねた老翁が、大君より長寿を祝福され、目出度い文箱を賜ったので、喜びの余り、手の舞い、足の踏むところ知らず舞い納めます。身体強健、寿命長久を祝した舞いです。

翁舞(おきなまい)

後志松前神楽会による「翁舞(おきなまい)」です。

翁舞(おきなまい)は、面白く背が高く心柔和な老翁が、額にしわがよっても身体堅固で幾星霜を経る間に、身分が高い位に登った姿で、舞中に願意を言葉に表し、息災延命、立身出世を祝って舞う福禄寿の備わった最も目出度い舞いです。

残りは、その2で公開します。
 
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