北海道の祭り、郷土芸能・文化、風習、伝説などを巡礼日誌です。松前神楽の取材も継続していきます。

良き候北加伊道

【北海道の神楽】鹿部町・鹿部稲荷神社宵宮祭(平成20年)松前神楽を見る

毎年、七夕に行われる鹿部稲荷神社の宵宮祭です。
函館をはじめとする周辺では、子供が夕方から各家を訪れ、「七夕のわらべ唄」的なうたをうたいロウソクをもらいに行くという風習があるが、鹿部町ではそのような風習が行われていなかったようです。周辺では行われているのだが・・・謎です・・・
昔、函館でもねぶたが作られたらしく、制作は大人の仕事で、ねぶたの中で使うロウソクを集める仕事は子供が行なっていてその風習がいまだ残っているようです。今は、ロウソクをあげる家はほとんど無くなり、お菓子をあげているのが現実です。道南版ハロウィンになりつつあります。
 
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【北海道の神楽】宵宮祭での松前神楽

宵宮祭では、いつも通りに松前神楽の奉納が行われました。演目は五座行われ、榊舞(さかきまい)、福田舞(ふくだまい)、鈴上舞(すずあげまい)、利生舞(りしょうまい)、十二の手獅子舞・五方(じゅうにのてししまい・ごほう)です。
 

松前神楽「神楽初(かぐらそめ)」

神楽がはじまる前に行われる神楽である「神楽初(かぐらそめ)」(神楽始とも書きます)が奏上されました。舞は行われず神歌と太鼓・笛・手拍子のみの楽だけ行われます。行われる所も行われない所もあります。
 

神楽初(かぐらそめ)

松前神楽「榊舞(さかきまい)」

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榊舞(祝詞舞ともいう)
 
松前神楽の取材は足掛け5年目になり、函館周辺地域で未だに松前神楽を見たことがないという方に会う機会が多いです。確かに私も6年前までは、松前神楽の存在は知っていたが、見た事がなかったでした。お祭りの際に、どうしても心に残るのは、「屋台」や「お神輿行列」というイメージであるが、神社本殿では何が行われているかというところまで知る人は、氏子さんや神社関係者程度であると思われます。もっと多くの地元の人に「松前神楽」を鑑賞してほしいと思います。

松前神楽「福田舞(ふくだまい)」

 
福田舞は、宵宮祭、例大祭でも見れる舞です。


福田舞
 

松前神楽「鈴上舞(すずあげまい)」

鈴上舞は、少女の舞であります。女性らしい優雅で、天女が天降る様を表現しているおごそかな舞です。場所によっては、子供が舞う所もあります。


鈴上げ(巫女舞、乙女舞ともいう)

松前神楽「利生舞(りしょうまい)」

宵宮祭だけに行われる「利生舞」です。二羽散米(にわさご)舞の簡略した舞いなので、舞い方の基本は二羽散米舞であるようです。


利生舞(りしょうまい)
 

松前神楽「十二の手獅子舞・五方」

十二の手変わると言われる獅子舞です。


獅子舞
 

終わりに

宵宮祭終了後、直会(なおらい)に誘われ、氏子さん達とご馳走にありました。昔は、神輿は海に入ったいたらしく今は見ることが出来ないようです。どうやら、神輿を新調したときに無くなったらしいです。ダイミックだっただろうと思われます。
 
鹿部稲荷神社の氏子の皆様、神社関係者、ごちそうさまでした。この場をかりて感謝申し上げます。
 
サミットが洞爺湖周辺で行われているが、北海道らしさをアピールしているが、北海道の伝統や文化を伝えることがもっとできないものだろうか?と、思われます。
先住民族であるアイヌ民族のことをもう少し伝えてもいいのでは?と思われます。と同時に、この「松前神楽」も言わば、北海道では立派にアピールできる素材なのではないだろうか?と感じます。首脳陣に、よさこいソーランのダイナミックな踊りも結構だが、日本的おごそかな神楽を見てもらう方が、「日本」をアピールするいい手段だったのではないだろうか?と感じます。
 
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