北海道の祭り、郷土芸能・文化、風習、伝説などを巡礼日誌です。松前神楽の取材も継続していきます。

良き候北加伊道

中止になった松前町・清部招待神楽(平成20年)

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

今日取材するつもりでいた、松前町清部地区の招待神楽(松前神楽)。残念ながら、見れなくなってしまった。担い手が集まらない、笛・太鼓の奏者がいない等の理由で、今年招待神楽は行われないということでした。
 
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清部松前神楽とは?

本来の松前神楽は、神職が楽から舞いまで行う神楽であるが、松前町・清部では常駐の神職は居なくて、隣の江良地区より神職を迎えてお祭りを行なっております。
松前神楽は、地元の人達が青年団のような保存会として伝承が行われてきておりますが、教えた人は当時の神職で城内神楽(松前神楽)を行なっていた神職でした。
 

清部招待神楽とは?

招待神楽とは、家のお祝い事があった各家から招待されて、家の中で松前神楽を行うことで、神楽を招待するから「招待神楽」と呼べれているのではないかと思われます。この松前町・清部地区では、毎年の正月にの門祓い神事が行われた後に行われてきていたようです。
以前は、この招待神楽を行う所が何カ所もあり、正月5日間ぶっ通しで招待神楽をしていたということもあったようです。呼ばれれば隣の地区や、函館まで足を伸ばして行なっていたようであります。

私が取材に入った時に覚えている数は、1日2軒、次の日にもう1軒という程度で行われておりました。
松前町の中では、民間の人(松前神楽は通常、神職が行う神楽)が行う保存会が残っており、以前は江良地区と原口地区、清部地区と松前神楽保存会が存在しており、江良地区の神楽保存会は消滅してしまい、残るのはこの清部地区と原口地区だけとなっています。
 
今現在で、招待神楽を行っているという保存会は、清部保存会だけと認識しています。
後継者問題と、各地の少子化は進んでいるようで、伝統と継承が消えつつあります。今後は、招待神楽はやらない方向で考えているということでありました。誠に残念な正月でした・・・

このような伝統行事が無くなってしまうのは残念です。何か手立てはないのだろうか?と感じてしまいます。


昨年の招待神楽 四ヵ散米(しかさご)舞

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