2018年8月19日(日)取材
昨年も取材しましたが、今年も平取町二風谷へ。前夜祭には行けなくて、本祭のチプサンケにやって来ました。
今年は川下りをしようと思います。
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「チプサンケ」とは?
1972年(昭和47年)以降、沙流川を彩る夏の風物詩として地域に受け継がれる恒例行事です。チプ(cip:舟)づくりとして、二風谷を中心に開催されており、アイヌ文化継承としての意味合いと同時に、地域振興のお祭りとしても賑わいをみせています。
シシリムカ文化財だより(2019.7.26 NO.3)「地域イベント〜チプサンケ〜」より引用
今年で49回目を迎えるイベントですが、実際にアイヌ文化に触れられるいい機会だと思われます。昨年より拝見しております。
縁結びの石祭り
まず最初に行われるのが、「縁結びの石祭り」です。祭壇前には二つの石があります。この石のいわれを調べて見ると、
アイヌの祭礼に基づき、この縁結び石に祈りを捧げます。多くの方の参拝された後に、一般の方も参拝を行なってくださいとのことです。特に縁結びの石ということもあり、独身の方は良い縁に巡り会うようにと参拝されていたようです。
カムイノミ(祭礼儀式)
会場をチセと呼ばれるアイヌ民族の家に移して行われます。チプサンケ(舟の進水式)のカムイノミ(祭礼儀式)を行います。
祭礼に被られる冠・サパンペが面白くそれぞれの個性が出ていると感じました。先端にはいろいろな飾りを付けており、とても興味のある冠だと感じました。
外にある祭壇へのお祈りです。イナウの先に酒をイクパスイ(捧酒箸)に付けて、イナウの頭に酒をつけていきます。最後に終わると、一口自分でもいただきます。
各舟には、イナウが付けられ同様に斎主がイナウの先に酒をイクパスイ(捧酒箸)に付けて、イナウの頭に酒をつけていきます。
アイヌ古式舞踊を披露
祭礼はここでひとまず終了で、アイヌ古式舞踊が行われます。この日は生憎の小雨が降るので、チセの中で披露されました。それを知らずに、外に出てしまい、なかなか中に入れず途中から入ることが出来ました。
ほんの一部ですが、ご覧ください。
ハララキ(湿原で遊ぶ鶴の舞)
クリムセ(弓の舞)
(上2枚)エムシリムセ(剣の舞)
チプサンケ(川下り)へ
昨年取材した時には、この川下りをしませんでした。初めての川下りで、丸木舟乗るのも初めてです。
舟をトラックに積んで、沙流川へ向かいます。丸木舟は、トラックでの輸送です。丸木舟はこれだけで足りないので、下りた丸木舟をピストン輸送で移動するようです。大勢の観光客の人がいるので、相当のピストン輸送されたようです。
ここでも、カムイノミが行われます。
ここでは、沈む丸木舟と沈まない丸木舟があるようで、大勢の人が沈む丸木舟を選んでいたようです。
カメラを持っての丸木舟に乗るので、沈むない丸木舟を選びました。
ここまでの動画でまとめました。川下りの様子が少しでも伝わるといいのですが・・・
シンヌラッパ(先祖供養祭)
川下りからチセのある駐車場に戻ると、シンヌラッパ(先祖供養祭)が行われておりました。チプサンケ(川下り)がメインのイベントですが、儀式を行なっていたチセ(家)では、先祖供養祭が行われていたとは・・・知りませんでした。
シンヌラッパ(先祖供養祭)が無事に終わると、チプサンケもほぼ終了です。
チプサンケ まとめ
チプサンケはイベントがたくさんあり、見たり体験したりと盛りだくさんのアイヌ文化を知るイベントです。木工体験もすることが出来て、退屈することないと思われます。
アイヌの儀式を知るにも、少し勉強が必要です。窓から内部を覗いてはいけないとか、チセの中では男子と女子の座る場所が異なるとか、祭壇の向こう側に行かないなどの規制があります。
この外にある祭壇の後ろに行ってはいけないようです。
アイヌ文化を知るこの「チプサンケ」は面白いと感じます。
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