北海道の祭り、郷土芸能・文化、風習、伝説などを巡礼日誌です。松前神楽の取材も継続していきます。

良き候北加伊道

【木古内町の神事】佐女川神社・寒中みそぎ祭「海水沐浴」(平成23年)

昨夜に続き、木古内町の寒中みそぎの取材であります。

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佐女川と佐女川神社の様子

昨夜は遅くまで残っていましたが、ギャラリーの方も昨年よりも多く、私も遅く帰ろうと思っていても、これから見ようとしている観客もいて、この祭りの認知度が高くなってきている証拠です。
この日も、出発式の終わりに到着し取材させてもらいました。
この日の為の水ごりでしたので、2日間の荒行で無事に御神体を清めて戻ってくれるでしょう。
流石に佐女川は、氷がはっていて昨年よりも厳しい条件であったと思われます。


当日の佐女川

出御祭が始まり、取材陣は拝殿より下がった場所で、御神体を持った行修者が階段を降りる様子をを待っております。


出発前の佐女川神社

行修者の役割

出発式が終了すると、いよいよみそぎ浜まで行列を組み向かいます。

出発式を終えてのひととき

御神体を抱えて、周りに警護されながら進みます。4人にはそれぞれ役回りがあります。
別当は、4年目が務めて卒業となります。別当の権限は、水ごりを行うということです。神社に籠っている最中では、別当の胸三寸で水垢離を行うことを決めることが出来ます。

3年目の役割は、稲荷を担当します。拝殿の側にある稲荷の社に、油揚げをお供えしたりします。2年目は山の神を担当します。今年の新人さんが担当するのは、弁財天であります。3日間の呼び名は、「別当」「稲荷」「山の神」「弁財天」とそれぞれを呼びます。

御神体を持つ行修者

みそぎ浜へ

この時、笛、太鼓が鳴り行列が行進します。楽は、お祭りで行われる「行列の曲」であります。

神社を出る行修者

外に出て、町民の皆さんは行列を見守ります。


見守る木古内町民

みそぎ浜では、みそぎ太鼓の披露も行わていました。

みそぎ太鼓
 
さていよいよ海中沐浴で、御神体を清めるために行修者は津軽海峡に入ります。この時の海は晴れていましたが、いざと言うときに曇ってきました。


行修者の道

海水沐浴と水垢離

海中に入る時は、報道陣とカメラマンでごった煮状態なので、そこは撮影出来ませんした。
津軽海峡に入り、少し先の沖まで泳ぎ戻ってきて、御神体を清めます。これをもう一度繰り返します。


泳ぐ行修者


御神体を清める

心配そうに見守る関係者であります。声を出して指示を出します。

これらの様子を見守る、元行修者

海中沐浴を終え、みそぎ浜での水ごりが披露されます。この時の盛り上がりはピークであります。

水ごり

最後に観客に向けて、水ごりを観客へ向けてお裾分けであります。行修者が掛ける水を浴びると、1年間の無病息災であると言われています。私もカメラを守りながら少しだけ水を被り、福をいただきました。


会場四方に水ごりの水の福をお裾分け

無事に神事が終わり、御神体を抱えて会場を後にする行修者であります。達成感が伝わります。


みそぎ浜での神事を終える行修者

2011年 寒中みそぎ祭まとめ

今年も寒中みそぎの取材はここまでであります。この後、神社では本祭が行われますが、この後にまた取材が控えていましたのでそちらに向いました。その前に、長靴に穴が空いていましたので、片方の靴が凍てつく寒さ状態でしたので、近くで靴下を購入し、福島町の川濯神社のお祭りに行きました。

連日の取材にも関わらず、行修者のお守りをしている元・行修者さん達にもお世話になりつつ、取材が出来ています。この場を借りて感謝申します。地元の人でこの祭りを維持出来ない状況になりつつあるこの神事をこれからも見守って行きたいと感じています。

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