明けましておめでとうございます
今年も「良き候北加伊道」よろしくお願いいたします
更新が遅れておりますが、徐々に追いつくようにして行きます
2013年6月15日(土)に取材。
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厚沢部町民交流センター「あゆみ」で行われた、早池峰系・合石神楽(あわせいしかぐら)を取材させてもらいました。
ユネスコの無形文化遺産に登録された早池峰神楽の流れと、若干、南部神楽の影響も受けていると云われているこの「会石神楽(あわせいしかぐら)」を厚沢部町で見られるとは・・・
この「合石神楽」が厚沢部町で行われる理由と取材までの話
私は、お世話になっている方から電話をいただき、「合石神楽という神楽を公開するからいらっしゃいませんか?」と連絡をいただきました。会石神楽の存在は知りませんでしたが、岩手県の早池峰神楽の流れを組む神楽ということで、松前神楽は東北の神楽の影響も受けていることもあり、取材させてもらいました。
根本的な経緯の、詳細はこちらでご覧下さい。
北海道へ合石集落の人が北海道に渡ったのは明治39年(1906)頃といわれています。このとき、神楽を舞える人達がほとんどが北海道に渡ってしまったため、本家の合石では、一時神楽が衰退してしまったといわれています。北海道移住者の多くは、ニセコ町昆布付近に開拓に入りました。厚沢部町にも佐藤久八一家が、焼尻(現在の厚沢部町富里地区)に入植し、山仕事を中心に生活をたてていたようです。
一時は、バラバラになっていた合石の人達は、狩太神社(現ニセコ町)を中心に神楽活動を始めます。大正3年(1914)頃といわれています。各地に赴き神楽公演を行っていました。遠くは札幌、小樽まで赴いたようです。
神楽公演の終焉の時期は、昭和10年頃だそうです。昭和22年頃に厚沢部町糠野(現・城丘)に移転した佐藤村蔵氏が中心になり館稲荷神社で神楽を奉納したこともあったと伝えられています。
公開までの経緯を軽く、述べると・・・(間違っているかもしれません)
岩手県花巻市大追町です。会石集落のある旧外川目村は、昭和30年(1955)に大追町に合併し、平成17年に大追町と花巻市が合併し、現在は花巻市の一部となっています。奥地の山間部で、そこの場所から明治時代に北海道に渡り、神楽活動している記録が厚沢部町で見つかり、調査しているうちに交流が生まれ、厚沢部町の人が合石集落に行き、それに応える形で、厚沢部町での神楽公演を約束してきたようです。その約束が数年間実行されず、合石神楽の方々の心に残っていて、今年に実現したということです。まちの交流を通して、実行された友情の神楽公演ということです。
厚沢部町 合石神楽特別公演
会場には、町内からたくさんの人の来場です。
以下、舞いの解説は、パンフレットから引用しました。途中の撮影の秘話だけ私の文章です。
鶏舞(とりまい)
「鶏舞(とりまい)」
伊邪那岐命、伊邪那岐美命の二神の舞といわれており、「おのころ島」に降りたイザナキミコトとイザナミノミコトの二神が、むつみ合う様を鳥に身を象し、演じているともまた、神座に悪霊、不浄の侵入を祓う、清めの舞であるといわれています。
三番叟(さんばそう)
「三番叟(さんばそう)」
ヒルコノミコトは葦船乗せられて大海原に流されます。しかし、地神の助けで魚貝海藻を食べて成長することができ、恵比寿となります。
三番叟はこの間の生涯に起こる喜怒哀楽、艱難辛苦の様相を舞ったもので、その舞は片足を引きずって順逆に舞い、片足の親指を腰にたらした紐の結び目に入れて、一本足で左右に飛び跳ねるなど勇壮で活発な舞です。
八幡舞(はちまんまい)
「八幡舞(はちまんまい)」
この舞は式舞の四番目に舞われる演目で、最初に舞われる鳥舞と同じく二人の舞手が面をつけずに、扇や鈴木、弓矢などを採って舞います。言い立てでは、八幡大神の由来を尋ね、弓矢の神徳をたたえ、そして四方へ矢を射て悪魔払いをする加持祈祷の舞とされています。
舞手の仁神は、品陀和気命(わけのみこと)(応神天皇)と、その兄の品夜和気命(ほむよわけのみこと)であるといわれています。
少しだけ撮影した場所を公開します。
舞台の上手と下手に渡り、撮影しておりました。もちろん、許可をいただいております。
山の神舞(やまのかみまい)
「山の神舞(やまのかみまい)」
山の神とは大山祇命(おおやまつみのみこと)のことで、伊邪那岐命、伊邪那岐美命の二神のお子であり、火難、盗難、剣難など諸種の厄を祓い鎮める神です。また、山を支配し山を守護する民間の山の神信仰と合一して根強い信仰を持ち、諸々の災難を除き、和合利益を授けると信じられています。
舞手が六三の九次を切り、不動心印を結んで舞い、神呪の法力を以て除災を祈る加持祈祷の舞いです。
龍殿(ゆうでん)
「龍殿(ゆうでん)」
阿・云鬼面の荒舞です。竜については、水神とも海神とも天海神ともそれぞれの物語によって変わっていて、竜王の舞となっていますが、どのような性格の竜なのか定かではありません。激しい鎮め、抜力、振りそして面をはずしての華やかな太刀の舞いです。
権現舞(ごんげんまい)
「権現舞(ごんげんまい)」
権現とは神仏が仮の姿としてこの世に現れることをいい、山伏神楽の場合は獅子頭その神仏遷っているのです。そのため、権現様は人間社会のあらゆる災いを払い、人々に安泰を祈祷する欠かすことのできない演目となっています。権現様の胎内をくぐりをして噛んでもらうと無病息災に御利益があるといい、権現様がヒシャクをくわえて行う火伏の御祈祷は霊験(れいげん)あらたかであるといわれています。
合石神楽特別公演 まとめ
初めて、合石神楽というのを見せてもらい貴重な体験をさせてもらいました。早池峰神楽の流れを汲む神楽ということで、松前神楽と比べても東北方面の神楽の影響は強く受けていますので、参考になりました。
合石神楽と厚沢部町との関わりが面白いですねぇ。また機会があれば、見たい神楽です。
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