北海道の祭り、郷土芸能・文化、風習、伝説などを巡礼日誌です。松前神楽の取材も継続していきます。

良き候北加伊道

【北海道古平町の祭り】古平町・琴平神社例大祭(平成30年)宵宮祭・海上渡御

2018年7月13日(金)取材

9年ぶりに訪問する神社です。以前は、平成21年(2009)に取材しております。これ以降、取材はしておりませんでした。
7月というのは、取材の対象となるところが多くあり、しばらく訪問しておりませんでした。7月は行われる祭りが多くあり、あちらこちらでいい祭りが行われています。スケージュルを合わせる方が大変です。

この古平町の祭りは、先日の「美国神社」と同様に派手に行われるお祭りです。隣の町競うように、祭りを派手にするというのは昔からのことだと思われます。道南でも同様に、隣の町や地区でもそのようなことを行われているのをよく見ておりました。

ここでのロケは、テレビの取材も入るということもあり、注目されている祭りだと思います。全国的に見ても、猿田彦が火渡りしている光景は写真でも見たことがありませんでした。しかも権限が強いというのも珍しいといいます。地域の人は、この祭りを楽しんで伝統を守って欲しいと思います。

今回は、宵宮祭から入りまして、取材を続けます。
迫力のある「猿田彦の火渡り」に再び挑みたいと思います。
 
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古平町・琴平神社宵宮祭の準備

まず、準備の段階から入ることができました。社務所に入り、挨拶すると猿田彦さんから声をかけられました。

「ブログ見ています」

この一言に弱いのです・・・ありがとうございます!
こういう声をかけていただくと、断然取材にチカラが入ります。

まだ時間の余裕があるので、このような写真も撮影できますね。
関係者が社務所で、装束に着替えておりこれが終わると、集合撮影をしました。猿田彦の周りのお世話をする係の人だと思われます。このお世話も若い人が中心に行われているようです。

宵宮祭

神事が行われます。下記のような流れで、拝殿内で祭式が行われます。

・開式の辞
・修祓(しゅばつ)ー 神職が神前に於て祓詞(はらいことば)を奏上し、大麻(おおぬさ)ですべてを祓い清める。
・開扉(かいひ)ー 御扉を開けます。
・祝詞奏上(のりとそうじょう)ー 神職が神前に祝詞を奏上する。
・斎主玉串拝礼(さいしゅたまぐしはいれい)ー そこの宮司が務めてその斎主が神前に進んで玉串を奉りて拝礼します。
・玉串奉奠(たまぐしほうてん)ー 玉串は、この1年を祈ってその心を神に捧げるものです。
・閉式の辞

猿田彦は、神輿の側にいます。宵宮祭が終わると、御霊が神輿に入りますので、それを見守る役目で神輿の側にいると思われます。

拝殿では、祭式が行われます。

宵宮祭の終了と、神輿に御霊が移ると漁港まで向かいます。

漁港までの渡御と海上渡御

ここでの宵宮祭では、海上渡御が行われるので、宵宮祭が終了後に漁港に向かうことだそうです。神社の拝殿を出て、漁港まで神社行列は進みます。港まで、一本下駄で行くようで、その準備を行っている様子です。

以前にも書きましたが、ここの笛・太鼓の楽(曲)は、松前神楽だということは8年前に知りました。確かにそのように思います。

この際の猿田彦(天狗さん)は、分かれ道の際には分かれている道を全て見て神輿の安全を確認するように、各方向に睨んで進行します。
時には、立ち止まり様子を伺い睨みます。猿田彦の所作といういうか、非常に難しいと思います。動き方次第では、リアリティのある猿田彦(天狗さん)を演じることができると感じます。これらの所作を覚えるまで時間と労力を感じてします。

大きく、腕を振り歩く仕草も、出来るだけ大威張りという感じに進行していきます。この道を阻むものは、猿田彦(天狗さん)は容赦無く扇子で大きく指して、叱られます。神様の先導を司る猿田彦(天狗さん)です。失礼があれば大きく指摘され、その行動を止めさせます。元に戻るまで進行しないので、側にいる人がその旨伝えます。
面白い祭の約束事だと思います。こういうのを通じて、祭りの約束事、氏神の信仰なんかもそれとなく伝えることができるという、この町の信仰の深さを思います。

その昔は、カメラに写そうにも指摘されたと思われます。現在は、真正面から撮影しなければ、指摘されることはないでしょう。

猿田彦(天狗さん)は、漁船に乗り込みます。神輿も漁船に積み込み、漁港を離れていきます。曇天でしたが、大粒の雨に当たることもなく無事に渡御が行われました。ロウソク岩がかすかに見えて、幻想的でした。

漁港に戻ると、行列を組み直して、神社を目指します。
明日から2日間に渡り、渡御祭が行われます。猿田彦(天狗さん)に叱られないように、進行して撮影していこうと思います。

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