北海道の祭り、郷土芸能・文化、風習、伝説などを巡礼日誌です。松前神楽の取材も継続していきます。

良き候北加伊道

【北海道の祭り】江差町・姥神大神宮渡御祭上町巡行(祭り豆知識)(平成29年)

2017年8月11日に取材

今年は本当に写真がありません。
ずっと笛吹きしていたし、これといった写真を撮っていないのです。カメラマンとして致命的ですが、今年は仕方がないかもしれません。来年、撮影にチカラを入れなければならないでしょうね。

今回は、この人口爆発する「姥神大神宮渡御祭」の楽しみ方を少しだけ書いて行こうと思います。

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江差町に着いたならまず、姥神大神宮へ参拝

お祭りは、まず神社参拝して、これらの祭りを見させてもらうという気持ちで神社に参拝致します。
参拝する際には、二礼二拍手一礼にて参拝し、山車(ヤマ)を見るか、神社行列を見るかでしょう。神社前に、スケージュルを書いた看板やチラシがあるので、もらって目を通しておいておきましょう。

姥神大神宮渡御祭を楽しんでもらうための豆知識

渡御祭は、神輿に御魂が入り、1年間の江差町の様子を見ていただく行事がこの渡御祭です。まずは、猿田彦先頭で神社行列が出発していきます。この行列を越えて山車(ヤマ)が先頭に出たりしません。この日程で一番先に通るのが、神社行列であり山車(ヤマ)は、神様が通った後のお祝いをして行列を共にしているという意味を持っております。

ここの猿田彦が立ち止まると、行列も立ち止まり行列が止まってしまうこともしばしばありました。そして、行列の邪魔をする者、猿田彦進行を妨げる者は、袖引き(猿田彦両脇にいる人)に叱られました。猿田彦を横切ろうとする者は、怒鳴られ注意されることも珍しくなかったです。それだけこの猿田彦の権限は絶大なのです。進行方向に洗濯物が干してあるとすれば、猿田彦世話役が、走っていき家の洗濯物を下げるように言いにいったりと、神様に失礼がないようにチェックして進行しておりました。

神輿が待機している場合担ぎ手に、「下を通らせて」と頼むとくぐらしてくれる時があります。
神輿の横についている鈴を鳴らしながら、神輿の下を通ると、無病息災や縁起がいいとのことで、そのような光景を見ることもしばしばありました。

山車(ヤマ)の楽しみ方、豆知識

神社行列の後方からお囃子を奏でながら、巡行しているのが「山車(ヤマ)」です。江差町内会で山車(ヤマ)を出しており、十三台もの山車(ヤマ)が出ております。

8月9日の宵宮祭の時に、山車(ヤマ)の先山(さきやま)、つまり、山車(ヤマ)行列の先頭を決める神事があります。
御幣を振り、山車(ヤマ)の名前が書かれたのをクジにして、最後まで御幣に付いてきたものを今年の先山(つまりは先頭)として、下町、上町の山車(ヤマ)の先頭を勤めます。先山の巡行は、難しいようで遅すぎもダメ、早すぎてもダメと言われます。先山になった頭取は、巡行する際はとても山車(ヤマ)の進行に気を使っているようです。

山車(ヤマ)の巡行に行われている「お囃子」は、各町内会で練習が行われており、太鼓は小学生、笛は中学生が担当すると町内会では取り決められております。大人は、山車(ヤマ)の運営が行い、取り仕切りをしているのが「頭取(とうどり)」であり、祭り好きならこの「頭取」に憧れております。いつかは頭取なりたいと感じております。若い人は、ご祝儀を集めたり、切り声を披露したりと忙しく運営されております。山車(ヤマ)の絢爛豪華さを感じたり、お囃子に酔いしれたりと、日本の祭りの情緒を味わうことのできるのが、この山車(ヤマ)なのです。

祭りの目玉

姥神大神宮渡御祭の目玉行事は、下町・上町巡行最後に行われる「宿入れ之儀(しゅくいれのぎ)」であろうと思います。
神社を出た神輿は、神社に戻りたがらないので、神輿は何度も拝殿を行き来ながら拝殿に入るという神事です。
神輿は三基あり、最初の神輿は六回境内を行き来し、七度目で拝殿に入ります。その次は、四回境内を行き来し、五度目で拝殿に入ります。最後は、二回境内を行き来し、三度目で拝殿に入ります。

下町巡行で行われた「宿入れ之儀(しゅくいれのぎ)」の最後を飾るのは、切り声です。上町巡行の最後にも披露されますが、神社前で「宿入れ之儀(しゅくいれのぎ)」の終了後に披露されるのがいいと感じます。この年に行われた切り声の様子です。

上町巡行の際に山車(ヤマ)が盛り上がるのは、新地(しんち)です。江差の繁華街に13台の山車(ヤマ)が一列に並び、祭り人が盛りがる場所であります。ここでの盛り上がりが祭りの終わりを感じさせる最後の場所でもあるので、祭り人は最後の盛り上がり迎えます。

ここでの解散が始まると、山車(ヤマ)は各町内に戻ります。その前に、最後に神社に参拝に向かい始めます。山車(ヤマ)が行けないのは、御幣、太鼓、笛だけが最後に神社へ参拝に来ます。
神社に参拝する山車(ヤマ)が町内に戻る様を見ると、三日間の祭りの終わりを告げる様を見ると哀愁を感じます。山車(ヤマ)のお囃子は、帰り山に変わります。賑やかなお囃子が遠のいて行くのは、何ともいえない気持ちを味わえます。

魅力的な所は、見る人それぞれに感じる所があると思いますので、数年に渡りこの祭りを見続けると見えてくる所があると思います。各自の魅力的な、姥神大神宮渡御祭を楽しんで下さい。

今年は、祭りの魅力を述べて来年また写真を紹介していきたいと思います。

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