函館市内の松前神楽

函館市 尻岸内八幡神社 宵宮祭

毎年取材させてもらっている、函館市の尻岸内八幡神社の宵宮祭である。毎年、宵宮だけの取材だけだったが今年は渡御祭も取材しようと思っている。尻岸内八幡神社は、神楽会を持っている。神職と神楽会とのコラボが見れる神社である。
神楽奏上の前に、神楽始(かぐらそめ)が行われた。最近訪れる神社では多く行われてきている。舞いはなく、神前で行われる。
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今日奉奏された神楽は、榊舞(祝詞舞・幣帛舞ともいう)、福田舞、鈴上げ、二羽散米舞、荒馬舞、神遊舞、獅子舞(五方・獅子の鈴上げ・中廻し)の7座が行われた。
獅子舞の「獅子の鈴上げ」が、行われたのは嬉しい限りである。なかなか行われない舞いを見せてくれるのは、全く頭が下がる。
斎主が最初に行う舞いである「榊舞(祝詞舞・幣帛舞ともいう)」である。
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榊舞(祝詞舞・幣帛舞ともいう)
福田舞は、大地を踏みしめ御幣を左右に振り、五穀豊穣を祈願した舞である。
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福田舞
別名称、乙女舞・巫女舞とも言われる。天女が天降るさまを表現している。
今年は、4人で鈴上げが行われた。正直、どう撮っていいか困ってしまった。
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鈴上げ
二羽散米舞は、夫婦の二羽の瑞鳥の舞であり、夫婦円満、五穀豊穣を祈願した舞いである。
普段はお米をまき散らし、五穀豊穣を祝うが、本日は餅がまかれた。
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二羽散米舞
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二羽散米舞
各松前神楽保存会を取材させてもらったが、女性が行う「荒馬舞」は初めてであった。違和感は全くなく見れた。「荒馬舞」は少年の舞いであるが、鈴を持ちかけ回る様は、荒馬そのものである。
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荒馬舞
高校生2人で行われた「神遊舞」である。1人は入門して半年程で舞いと笛を行う、神楽に熱心でその気持ちも現れたと感じられた。
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神遊舞
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神遊舞
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獅子舞(五方)
幻の「獅子の鈴上げ」が見られたのは、ラッキーだった。「獅子の鈴上げ」は、取材し始めて拝見したのは、2度目である。2年前の知内町・雷公神社で見ただけで、なかなかやってもらえない舞いである。見れば確かにやりたくないだろうという気持ちは伝わってくるのだが、郷土芸能を絶やす原因であり伝承ができないと考えられるので、少なからず行われるのが望ましいであろうと思われる。見ると単調な舞いであるが、獅子が鈴をならして前後左右歩く様は雄大さを感じられた。
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獅子舞・獅子の鈴上げ
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獅子舞・獅子の鈴上げ
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獅子舞・獅子の鈴上げ
今晩の宵宮祭は、個人的にも久々にいい宵宮祭だった。「獅子の鈴上げ」が見れただけでも大変嬉しいが、全体的に神楽が良かったと感じた。普段よりも、神楽が安心して見られるという感じであろうか、心地の良いの神楽であったように感じられた。
明日から神輿渡御であり、天気が崩れるようで、どう変更されるかわからないが、神輿渡御も魅力的な地区であるので、引き続き、取材したいと思う。

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