木古内町 佐女川神社・寒中みそぎ祭

木古内町 佐女川神社・寒中みそぎ 参籠報告祭

1月になると検索の件数が増えてくる、神事・寒中みそぎが始まった。
年間通しても、12月~1月になると、「寒中みそぎ」関連の検索で我がブログにヒットしてご覧になられる方が、多くなって来ている。それだけこの神事の注目度は高くなって来ていることだろう。
神社の由来に関しては、

松前藩地頭の河野加賀守源景広により、寛永2年(1625)に佐女川のほとりに武運長久を祈願し、祠(ほこら)が建てられたのが始まりといわれている。主祭神は、初代天皇神武天皇の母上にあたる玉依姫命で、当時はこの河口に建てられた神社の主祭神が玉依姫命だったことから、女神に助けてもらう川として「佐(助けるの意)女川」の字をあてという伝承もある。

とある。以前には別の所にあり、この地に移転したのは、昭和40年頃だそうで、コンクリートで作られた神社である。
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吹雪の中の佐女川神社


この祭りは、天保2年(1831年)神社守の夢枕に「御神体を清めよ」とお告げがある。目を覚ました神社守は、直ちに真下に流れる佐女川の氷を打ち砕き、身を切るような冷水で自身を清め、御神体を抱いて海岸に臨むと、河口に大鮫が波に打たれ、その背中の上に白衣をまとった美しい女性が見えた。「ああ、聖なる神の使者」と信じ御神体を幾度となく沐浴し、ふと見ると女性の姿はなく、大鮫は川の上流に上り小さな沼に姿を消されたという。その沼は、佐女沼といわれ、今でも尚お住みになっており、その年から豊漁豊作が続き、村は大変賑わったという。
この伝説により、毎年穢れのない青年4人が身体を清め、豊漁豊作の祈願のため津軽海峡に御神体を清める神事が行われるようになったといわれている。
佐女川神社よりパークゴルフ場よりも、山の方に進むと佐女沼に行ける。冬場の佐女沼に行きたかったが、この季節は積雪で行けないようである。とても静かな所であり、大鮫が今でも居そうな雰囲気である。道南のパワースポットでもあるだろう。
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新緑の佐女沼
参籠報告祭からこの祭りがはじまる。これから神社に籠り、自身を2日に渡り清めるのだ。
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参籠報告祭前の行修者
参籠報告祭前に稲荷を務める行修者が、稲荷神社に参詣する。これは毎日行われているようである。
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稲荷に参詣
参籠報告祭は神事であり、祝詞や玉串奉納が行われる。
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参籠報告祭
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玉串を奉納する行修者
参籠報告祭が終了すると、いよいよ最初の水ごりである。その前に、水ごりをする場所を酒と塩で清める。
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酒と塩で清める
その間、行修者は水ごりの準備である。最初の水ごりが行われるだけあり、緊張している。
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水ごりの時間を待つ行修者
太鼓が鳴り出すと、いよいよ水ごりの合図である。太鼓と共に、行修者は水ごりの正装をし拝殿前に出る。
後ろから宮司が見守る。
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最初の水ごりに行く行修者
拝殿からすぐ前に階段があり、そこの真ん中を通り、水ごり場に向う。
神社でも真正面は、礼をしながら通るのが礼儀である。この時から、4人は神様と同じ扱いになるので、真ん中を通ると思われる。
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最初の水ごりに行く行修者
水ごりの風景である。この日に行われる水ごりは比較的に多いのだ。14日の夜は、本番である海での神事に備え、準備の為に夜に行われる水ごりは、初日に比べて少ないかもしれない。多いも少ないも、行修者の別当の指示次第になるのである。
よく検索で、みそぎの時間を検索されている方が多いようである。1回水ごりをすると、水桶の水がカラになるので、水が溜まるまで時間がかかる。だいたい40分くらいで満水になるらしく、それ以降に行われると考えて欲しい。
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水ごり
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水ごり
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水ごり
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水ごり
もう過去のみそぎの記事でも、水ごりの風景を公開しているので、今年は水ごりのコマは少なめにして公開している。最初の日なので、朝まで水ごりが行われるだろう。
今年は、テレビの取材陣が多く、いつもと思われないカメラの数に驚いた。
2月14日(日)午後4時から、「ダイドードリンコ 日本祭り」でこの祭りの模様が放送される。

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